光台通信 その5. 外場機能について−2−

前回は外場の概念について述べました。今回は具体例を挙げて、紹介致します。

図1のような鉄心を考えます。鉄心の周りにコイルを配置し、鉄心と周囲の空気の磁場分布を解析します。
図1のような解析対象であれば、通常の有限要素法でメッシュを作成してもそれほど手間ではありませんが、外場の特徴を説明するために、コイルを外場としてモデル化します。

鉄心については対称性を考慮して1/8モデルとし(図2)、外場コイルはフルモデルとなります(図3)。

それぞれのモデルが保存されたファイルを用意します。

(※ここでの「通常の有限要素法のメッシュ」とは、空気、鉄心及びコイルについて一つのまとまりして作成されたメッシュです。隣り合う要素は節点が共有されています。)
鉄心のメッシュとコイルのメッシュを重ねて読込むと図4のようになり、鉄心のモデルの要素とコイルの要素が節点を共有していないことがわかります。

コイルのメッシュに鉄心モデルの空気のメッシュがめり込んでいます。
解析結果を図5に示します。

図5では鉄心およびその近傍の磁束密度ベクトルが表示されています。
今回は簡単な解析対象でしたが、外場を使用するとメッシュの整合性を緩和できることを示しました。これにより、鉄心などの解析対象が複雑な場合はコイルを含めるとメッシュ作成に時間が必要となりますが、コイルを外場としてモデル化することにより、メッシュ作成の手間を軽減する一つの方法となります。また、コイルと解析対象とは別々のモデル(別々のファイルに保存)で良いことから、コイルの大きさ、配置などを変更したファイルを複数用意し、必要に応じてコイルを選択し、解析することも可能です。