電磁気学入門 1. 電気と磁気の存在

 この世の中には様々な力がありますが、電気や磁石による力は不思議な感じがします。それはその他の身近に感じる力のほとんどが、ものとものとが接することによって生まれる力であるのに対して、この力は互いにふれあうことなく直接に力を及ぼすからです。このような力としてはほかに地球から受ける重力がありますが、これはあまりにも身近というかいつも感じている力なのでそれほど奇異には感じません。
 部屋のドアを開けたり、パソコンのキーボードをたたいたり、ペンで字を書いたりするときの力は手や指などとものとが接することによって感じることの出来る力です。これ比べて磁石と磁石を近づけていくと、磁石どうしが触れなくとも互いに引き付けたり反発する力が働きます。また、テレビの画面などにほこりや髪の毛が吸い付けられることがありますが、この力も磁石と同じように触れることなく働く力ですがこの力は磁気によるものでなく電気による力です。
 これからこのような力を及ぼす電気や磁気について考えていきます。まず電気や磁気があることはどのようにして知ることが出来るかといいますと、まさにこのような不思議な性質を持った力の存在によって知ることが出来ます。またこれらの力が地面から受ける重力とは違ったものであることは、重力がすべての物を引きつけるのに対してこの力が電気や磁気を持ったものどうしでないと働かないことからわかります。
 最初に電気を持ったものを考えます。これに磁石を近づけても力は働きませんが、同じように電気を持ったものを近づけると引きつける力つまり吸引力や、反発力が生まれます。
 次に電流を考えます。これに磁石を近づけますと今度はこの電流が力を受けることがわかります。学校では電流は電気を持ったものが流れているので電流というと教わります。それでは、なぜ磁石の力を受けない電気が電流となれば力を受けるのでしょうか。電流は電気の流れといいましたが、電気が流れる、つまり電気を持ったものが運動すれば磁石から力を受けることが出来るのです。このような力を考えることによって電気や磁気の存在を知るだけでなく、これらの性質を定量的に調べることが出来ます。次回からは具体的に電気や磁気の性質を調べていくことにします。