静磁場解析 極異方性プラスチック磁石の着磁解析

概 要

磁場解析のソースとして、用いられている磁石は磁化ベクトルを設定することにより、大きさと向きが考慮されます。一方向に向く磁化の場合は設定は容易です。

要素ごとに向きが異なるような場合は、仮に磁化の大きさが同じでも、要素ごとにその大きさをxyz成分に振り分けて、入力しなくてはなりません。

このような問題を解決するために、着磁解析機能がPHOTO-Seriesに搭載されています。

着磁解析では着磁器を使った解析をすることによって複雑な磁化の向きを決めることができます。

解析は2段階で行います。
 ステップ1:着磁解析(着磁器を解析し、リング磁石の磁化を決定します。)
 ステップ2:着磁された磁石を空気中に設置し、表面磁束密度を解析します。

本ページでは、極異方性磁石の着磁器をモデル化し、着磁された磁石表面の磁界分布の解析結果をご紹介します。

図1−1に着磁器の概要図を示します。


          図1−1.概要図(成形金型)

形状の対称性より1/4モデルとしました。

図1−2にメッシュ図を示します。


              図1−2.メッシュ図

図1−3に配向磁石に設定する磁化ベクトルの大きさと向きを示します。


            図1−3.荷重条件

図1−4に磁性体の磁化曲線(B-Hカーブ)を示します。

    
           図1−4.磁性体のBHカーブ

表1−1に着磁点列を示します。この磁束密度に対応した磁化がプラスチック磁石の磁化として扱われます。

         表1−1.磁性体のBHカーブ
     


使用ソフトウェア:PHOTO-MAG

解析結果

●ステップ1:着磁器


           図2−1.磁束密度[T] コンター図



           図2−2.磁束密度[T] ベクトル図


●ステップ2:着磁された磁石が作る磁場
着磁解析により得られた磁化分布を持つプラスチック磁石を空気中に置いたときの磁束密度分布の結果を示します。


           図2−3.磁束密度[T] コンター図



           図2−4.磁束密度[T] ベクトル図


    
        図2−5.磁石表面の磁束密度[T]グラフ 径方向成分

参考文献

[1]「回転機の電磁界解析実用化技術の現状と実例」第663号 電気学会技術報告

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