FDTD法による3次元過渡応答解析 導体球による電磁波の散乱の解析

概 要

物体による電磁波の散乱を解析します。散乱体の大きさLと電磁波の波長λとの関係によって、以下のように分類されます。

L << λ : レイリー散乱
L 〜λ : ミー散乱
L >> λ : 幾何光学近似

ここではレイリー散乱とミー散乱について解析します。

解析モデル図

                        図1:解析モデル図

図1に解析モデルを示します。形状の対称性から4分の1モデルで解析します。図の黒い部分は、直径1の球体で完全導体として扱います。直方体の部分は真空領域です。

解析条件

○入力条件
入射する電磁波は外場として与えます。電磁波は+z方向に進行するものとし、電場の向きはx方向に直線偏向し、強度は1で規格化します。波長は以下の2つのケースを想定しました。

@ λ/L = 10 :レイリー散乱
A λ/L = 1 :ミー散乱
 PHOTO-FDTDでは、物体によって散乱される電磁波について解きます。

○境界条件
境界条件は散乱波に対して設定します。形状の対称面から、x方向の断面には電気壁条件を、y方向の断面には磁気壁条件を設定します。それ以外の面については、無反射境界条件を設定します。

解析結果

結果をアニメーションで示します。レイリー散乱とミー散乱の2つのケースについて電場強度を、散乱波のみの場合と入射波も含めた場合のそれぞれについて示します。
(下の画像をクリックするとアニメーションで表示します。)

 

@レイリー散乱
Aミー散乱
散乱波のみ
入射波+散乱波

結果より、ミー散乱は角度依存性が強く、電磁波は特に前方に強く散乱されていることがわかります。